■企業動画の現状
企業の様々なPRや広報で動画が使われています。そういった動画のほとんどは、映像制作会社や広告代理店への外注で制作されています。
弊社も映像制作会社ですので、そういった企業様のプロモーション動画の委託制作を行っています。ですがその一方で、簡単に作れる動画は社内で作ることもおすすめしています。例えば資料作成では、製品カタログや広告ビジュアルのようなデザイン性が必要なものはプロに外注して、ワード・エクセル・パワーポイントなどで作れるような企画書や提案書のような説明資料は社内で作るということが、当然のように行われています。
動画も同じように、その目的が見た目よりも中身、内容を伝えることが重要なものは、社内で動画を作るべきだと考えています。その方が、圧倒的に早く低コストで作れる上に、PDCAでの軌道修正も素早く行うことができるからです。
しかし、「動画は難しい」といった一定のイメージがあります。もちろん作るのが難しい動画もありますが、簡単に作れるものもあります。
そこで、今回は誰でも簡単に作れる動画についてまとめてみます。
■動画の種類について
まず、話を明確にするために動画の種類について確認します。
動画には大きく3種類あります。
①:実写動画
カメラで撮影した動画を編集したもの。動画の不要な部分を削除して、テロップ文字とBGMを追加して作成する。
②アニメーション動画
イラストや3Dなどのグラフィック素材を動かして作成するモーショングラフィックスと呼ばれる動画。アニメーションと言うと、昔は手書きのアニメのことでしたが、現在はCGを指すことが多い。
③スライド動画
文字や画像を時系列で表示する動画。パワーポイントなどを時間で並べて、ナレーションとBGMを追加して作成する。
この3つが動画の大まかな種類となります。1つの動画の中で、これら3つの要素を組み合わせて作ることもよくあります。この3種類を踏まえて、社内で簡単に作れる動画と作れない動画について整理して難易度を設定してみましょう。
■社内で簡単に作れる動画と作れない動画
①実写動画 難易度★1
実写動画が一番簡単に作ることはできます。もちろん、プロ並みのハイクオリティなものを作るとなると難しいですが、資料作成と同じレベルのものであれば、誰でもすぐに作れます。まずはカメラを三脚に固定して、カメラに向かって話してみましょう。会社説明会で話す内容を話せばこれだけで採用動画になります。営業のロールプレイングを行えば、商品の説明動画や販促動画となります。撮影した動画をYouTubeにアップして、採用サイトや商品のLPに埋め込むだけで動画マーケティングとなります。一手間加えてテロップ文字を追加すれば、さらにわかりやすい動画となります。とても簡単です!
②アニメーション動画の難易度【★4】
アニメーション動画が一番手間暇がかかり、様々な専門知識と技術が必要りなります。構成を作って、絵を書いて、CGでアニメーションを付ける。CGなのである程度ハイスペックなパソコンも必要になります。アニメーション作成に関しては、本業でない人が作ることはおすすめしません。動画編集とアニメーション作成は全く別のスキルです。私自身、動画編集の本とアニメーション作成の本を出版していますが、アニメーションに関しては難し過ぎるというご意見を多々いただいています。
③スライド動画の難易度【★1.5】
実写動画より少しだけ工数が増えるということで、★1.5としました。実写の場合は動画と音を同時に撮影して同時に編集しますが、スライドは、静止画を並べてから、それに合わせて声を録音します。編集作業の難易度自体は誰でもできるレベルです。パワーポイントのスライドを流用すると、2~3時間程度で作ることができます。
■社内で作るべき動画
このことから、社内で作るべき動画は実写動画とスライド動画となります。資料作成と同じように説明を動画で作成する。ここから始めるのが一番簡単で実用的です。特定の人物の顔出しが難しい場合は、スライド動画でも全然大丈夫です。
見てくれた人に少しでもわかりやすく説明するために動画を作る。この視点でどんどん動画の活用を行ってください。
・社内での動画の作り方と作成ソフトについて
https://shin-yu.net/douga-pr/